「何度同じことを言っても、全然伝わらない」
「返事はするのに、行動に結びつかない」
「つい、同じことで何回も叱ってしまう」
毎日のようにそんなやりとりが続くと、「どうしてこの子には伝わらないんだろう」と、しんどくなってしまいますよね。一生懸命に伝えようとしている親御さんほど、そのもどかしさは大きいと思います。
でも、伝わらないのは、お子さんが「言うことを聞かない子」だからではありません。多くの場合、「伝え方」を少し変えるだけで、お子さんの反応は大きく変わっていきます。
今日は、叱る前に見直したい「伝え方のコツ」を、一緒に見ていきましょう。
「伝わらない」の背景にあるもの
発達に凸凹のある子どもは、言葉を聞いて理解することが苦手だったり、一度にたくさんのことを言われると処理しきれなかったりすることがあります。また、別のことに注意が向いていて、そもそも声が耳に入っていないこともあります。
つまり、同じ言葉を何度繰り返しても伝わらないのは、やる気がないからではなく、その伝え方がその子には届きにくいだけなのかもしれません。だから、声の大きさや回数を増やすよりも、「届きやすい形」に変えることが大切になります。
見直したい伝え方① まず「注目」を得てから伝える
何かに集中している子に、離れた場所から声をかけても、なかなか届きません。まずはそばに行って、名前を呼んだり、そっと肩に触れたりして、「今から話すよ」と意識がこちらに向いてから伝えます。たったこれだけで、届き方はぐっと変わります。
見直したい伝え方② 短く、一つずつ伝える
「早く着替えて、歯を磨いて、ハンカチを持ってね」のように一度にいくつも伝えると、どれからやればいいのか分からなくなってしまう子もいます。「まずは着替えしよう」と一つだけ伝え、できたら次を伝える。短く区切って伝えると、子どもは行動に移しやすくなります。
見直したい伝え方③ 否定語ではなく、してほしいことを伝える
「走らないで」「騒がないで」という否定の言葉は、子どもには「では、何をすればいいのか」が伝わりにくいことがあります。「歩こうね」「小さな声で話そうね」のように、してほしい行動を前向きに伝えると、子どもはどう動けばいいかが分かりやすくなります。
見直したい伝え方④ 言葉以外の方法も使う
言葉だけではイメージしにくい子には、絵や写真、イラストを使った手順表が役に立ちます。「やることリスト」を見えるところに貼っておくと、いちいち言葉で伝えなくても、子どもが自分で確かめて動けるようになっていきます。
伝わったら、「できたね」を忘れずに
伝え方を工夫して、お子さんが動けたときは、ぜひ「できたね」と具体的に認めてあげてください。「一回で動けたね」「自分でリストを見られたね」という小さな積み重ねが、「できた」という自信になり、次もやってみようという気持ちにつながっていきます。
もちろん、毎回丁寧に伝えられるわけではありません。忙しい朝につい大きな声を出してしまう日があっても大丈夫です。できそうなときに、ひとつだけ試してみる。その繰り返しが、少しずつ親子の毎日を楽にしていきますよ。
まとめ
何度言っても伝わらないのは、お子さんのやる気の問題ではなく、伝え方がその子には届きにくいだけなのかもしれません。まず注目を得てから、短く一つずつ、してほしいことを前向きに、そして言葉以外の方法も使いながら伝える。こうした小さな工夫で、お子さんの反応は変わっていきます。
NaviPa®️では、発達特性のある子どもへの具体的な関わり方と、子育てをする保護者自身の心の整え方の両方をお伝えしています。「伝わる話し方」を一緒に見つけながら、親子が少しずつ安心して過ごせる方法を考えていきましょう。
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NaviPa編集部
発達凸凹の子・家族・支援者を支える3者統合のコミュニティ「NaviPa」の編集部です。



